髪の悩みがあっても、必ずしもAGA治療が必要とは限りません
「最近、髪が薄くなってきた気がする」「以前より抜け毛が増えた」「将来、薄毛になるのが心配」。
AGA治療を検討するきっかけは、人によってさまざまです。
薄毛が進行していることを自覚して来院される方もいれば、まだ目立った変化がない段階で、将来の薄毛を心配して相談される方もいらっしゃいます。
髪に関する悩みや不安は、必ずしも薄毛の進行度合いと一致するものではありません。客観的には十分な毛量がある方でも、ご自身の髪について深く悩んでいることがあります。
銀座総合美容クリニックでは、こうした患者さんの悩みに向き合うとともに、実際に薄毛の症状が認められるのか、医学的にAGA治療が必要な状態なのかを医師が確認しています。
そして、2025年5月から7月に当院で行った調査では、初診の対面診療を受けた患者さんのうち、10.20%の方に薄毛の症状が認められず、発毛治療の必要がないと診断されました。
AGA治療を希望して医療機関を受診したからといって、すべての方に治療が必要なわけではないのです。
初診患者さんの10.20%は、発毛治療の必要がないと診断されました
当院では、2025年5月1日から7月31日までの間に初診の対面診療を受けた患者さんについて、医師による薄毛の症状確認の結果を調査しました。
その結果、全体の89.80%の方には治療の必要性が認められた一方、10.20%の方には薄毛の症状が認められず、発毛治療の必要がないと診断されました。
※2025年5月1日~7月31日の間に、銀座総合美容クリニックで初診の対面診療を受けた方を対象とした調査。
この結果は、当院を受診された患者さんのおよそ10人に1人が、発毛治療を必要としない状態だったことを示しています。
もちろん、薄毛の症状が認められなかったからといって、その方が髪について悩んでいないということではありません。
患者さん自身が感じる髪の変化や将来への不安は、診察において大切な情報です。
しかし、患者さんが薄毛を心配していることと、医学的に発毛治療が必要であることは、分けて考える必要があります。
当院では、患者さんの悩みをお聞きしたうえで、医師が毛髪や頭皮の状態を確認し、治療の必要性を判断しています。
薄毛の初期段階ほど、丁寧な状態確認が重要です
AGAは、一般的にゆっくりと進行する脱毛症です。
進行したAGAでは、額の生え際や頭頂部などに特徴的な薄毛の症状が現れることがあります。
一方、初期段階では見た目の変化が小さく、薄毛が進行しているのかどうかを判断しにくい場合があります。
また、もともとの毛量や髪の太さ、生え際の形状などには個人差があります。
生え際が広く見えるからといって、必ずしもAGAが進行しているとは限りません。反対に、見た目には大きな変化がなくても、毛髪の細毛化など、AGAを疑う所見が認められる場合もあります。
そのため、患者さんの自己判断や見た目の印象だけで、治療の必要性を決めることは適切ではありません。
特に初期のAGAが疑われる場合には、毛髪の太さや密度、細毛化の状態、薄毛が生じている部位などを丁寧に確認する必要があります。
薄毛が進行しているかどうか分かりにくい段階だからこそ、客観的な情報に基づく診断が重要なのです。
銀クリでは、医師の診察と毛髪の画像解析を組み合わせています
銀クリでは、医師による視診や触診などに加え、頭皮や毛髪の状態を詳しく確認するための検査を行っています。
その一つが、当院の特許技術を活用した毛量検査「スキャビジョン」です。
スキャビジョンでは、頭部を約600枚撮影し、3D画像とAIによる解析を通じて、毛髪の状態を確認します。
医師による診察と、こうした客観的な画像情報を組み合わせることで、患者さん自身の感覚だけでは判断しにくい毛髪の変化を把握し、治療の必要性を検討しています。
また、薄毛の症状が認められる場合でも、その原因が必ずしもAGAとは限りません。
脱毛症にはさまざまな種類があり、症状や経過によってはAGA以外の原因も考慮する必要があります。
大切なのは、薄毛に関する相談を受けた際に、最初からAGA治療を行うことを前提にするのではなく、実際の毛髪や頭皮の状態を確認し、適切な診断につなげることです。
当院では、こうした診察と検査を通じて、治療が必要な方と、現時点では発毛治療を必要としない方を見極めています。
治療の必要性を確認せずに薬を飲み始めることの問題
近年、AGA治療はオンライン診療の普及によって、以前よりも手軽に始められるようになりました。
自宅などから相談でき、薬を配送してもらえる仕組みは、通院の負担を軽減するという点で便利なものです。
しかし、手軽に治療を始められることと、適切な診断を受けられることは別の問題です。
例えば、患者さんが「髪が薄くなってきた気がする」と相談した際に、その訴えだけを根拠として治療薬を処方してしまったら、どうなるでしょうか。
実際には薄毛の症状が認められず、発毛治療の必要がない方にも、薬が処方される可能性があります。
特に初期のAGAが疑われる場合、オンライン診療の画面越しでは、撮影環境や画像の解像度などによって、毛髪の細かな状態を十分に確認することが難しい場合があります。
毛髪の太さや密度、細毛化の状態などを詳しく評価するには、適切な診察や検査が重要です。
今回の当院の調査では、初診患者さんの10.20%に発毛治療の必要がないと診断されました。
この数字は、AGA治療を希望する患者さんの中には、実際には薬による発毛治療を必要としない方が一定数いることを示しています。
患者さんが治療を希望しているからといって、十分な状態確認を行わずに薬を処方することには、慎重であるべきだと当院は考えています。
必要のない服薬は、費用だけでなく健康面の負担にもつながります
AGA治療薬は医薬品であり、使用する薬剤によって副作用や服薬上の注意があります。
そのため、医学的に治療の必要性が認められない方が薬を服用することには、十分な理由がありません。
必要のない治療を始めてしまえば、患者さんは本来支払う必要のなかった治療費を負担することになります。
さらに、服薬を続ける限り、薬剤による副作用などの健康面のリスクを考慮しなければなりません。
特にAGA治療は、長期にわたって継続することが多い治療です。
治療の必要性が十分に確認されないまま、定期的な薬の配送や継続処方によって服薬が続いてしまえば、不要な費用や健康面の負担も長期化する可能性があります。
もちろん、医師が適切に診断し、治療の必要性が認められる方に対して、継続的に薬を処方すること自体が問題なのではありません。
重要なのは、そもそも治療が必要なのかを正しく判断し、治療を開始した後も、その必要性や効果、副作用を確認し続けることです。
AGA治療では、薬を処方することだけでなく、薬を処方しないという判断も、医師の重要な役割なのです。
治療が必要ないと判断することも、医療の大切な役割です
髪について悩んでいる方が医療機関を受診する目的は、必ずしも薬を処方してもらうことだけではありません。
自分の髪が本当に薄くなっているのか、AGAが始まっているのか、今から治療をする必要があるのか。
こうした疑問に対して、医師による適切な診察と説明を受けることにも、大きな意味があります。
診察の結果、現時点では発毛治療の必要がないと分かれば、それは患者さんにとって安心につながる情報です。
また、今後の毛髪の変化が気になる場合には、必要に応じて経過を確認していくという選択肢もあります。
銀クリでは、薄毛の症状が認められない方にまで、一律に発毛治療を勧めることはしていません。
一方、AGAの症状が認められ、治療の必要性があると判断した方には、症状や健康状態に応じた治療を提案しています。
治療を必要とする方には適切な治療を提供し、必要のない方にはそのことを正しく伝える。
それもまた、AGA治療を専門とする医療機関が果たすべき役割だと考えています。
銀クリが大切にするのは、薬を処方する前の正しい診断です
AGA治療を希望して来院された患者さんの10.20%に、発毛治療の必要がないと診断されたこと。
この調査結果は、薄毛に関する悩みと、医学的な治療の必要性が必ずしも一致しないことを示しています。
AGA治療は、患者さんが薄毛を心配しているという理由だけで始めるものではありません。
まず医師が毛髪や頭皮の状態を確認し、AGAの症状が認められるか、治療が必要かを判断することが大切です。
そして、治療が必要な場合には、患者さんの健康状態も確認したうえで適切な治療を開始し、その後も効果や副作用を継続して確認していく必要があります。
銀クリは「髪の一生のかかりつけ医」として、薬を処方することを目的とするのではなく、患者さんの髪にとって本当に必要な医療を提供することを大切にしています。
これからも、一人ひとりの悩みに耳を傾け、客観的な診察と検査に基づいたAGA治療を提供してまいります。