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脂漏性皮膚炎とは AGAとの関係や治療法について

 
脂漏性皮膚炎とは、頭部・顔・脇・胸部や背中等の皮脂腺が多く存在する部位に出来やすい湿疹です。脂漏性皮膚炎は、皮脂腺の活動が異常に高まる為に起こる皮脂の過剰分泌と、その皮脂を好んで繁殖する皮膚の常在菌であるマラセチア菌の繁殖が主な原因で、AGA(男性型脱毛症)と合併して発症するケースも多い症状です。

AGA(男性型脱毛症)のメカニズムについて詳しくはこちらをご覧ください。

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この脂漏性皮膚炎の原因やそれに伴う脱毛症、そして治療法などを解説していきます。

この記事で分かること

  • 脂漏性皮膚炎は皮脂と常在菌の異常で発症
  • 放置すると脱毛症やAGAと合併の恐れがある
  • 原因はマラセチア菌の異常増殖と皮脂環境の悪化
  • 治療は抗真菌薬や保湿剤の外用が中心となる
  • 予防には洗髪習慣と食生活の見直しが重要

脂漏性皮膚炎とは

脂漏性皮膚炎(Seborrheic Dermatitis)は、皮脂の分泌が盛んに行われている部位で起こる湿疹のことです。脂漏(しろう)という名前の通り、脂(皮脂)が漏れる場所で発症しやすく、身体でいうと頭皮・眉毛部・眉間・額・鼻唇溝・耳介や耳介後部・腋窩・前胸部中央・臍部・陰部などの部位です。汗疹(あせも)とは異なり、紅斑(*1)でかゆみはあまりありませんが、皮膚が鱗屑(*1)のような状態になります。

皮膚に常在するマラセチアというカビの一種が、皮脂を餌に増殖して皮膚を炎症させるのが原因といわれています。

脂漏性皮膚炎を治療せずに放置していると、頭皮の環境変化によって抜け毛や毛髪の狭小化を来す粃糠性脱毛症(頭全体に灰白色のフケが発生し毛髪が薄くなる病気)に移行します。この脂漏性皮膚炎・粃糠性脱毛症はAGA(男性型脱毛症)と合併して発症するケースも多く存在します。男性型脱毛症の特徴的な前頭部や頭頂部の脱毛以外に側頭部や後頭部にも脱毛を認める場合は、粃糠性脱毛症の可能性があります。

*1 紅斑:こうはん。皮膚の表面が赤くなってしまった状態のこと。

*2 鱗屑:りんせつ。皮膚の表面の角質細胞が細かく剥がれ落ちたもので、頭部でみられるものはフケと呼ばれる。

脂漏性皮膚炎の原因

脂漏性皮膚炎の原因はマラセチアというヒトや動物の皮膚に常在している菌です。それは珍しい菌ではなく、万人の皮膚に常在しています。その為、脂漏性皮膚炎は何か新たにウイルスや菌に感染をして発症する訳ではなく、何かがきっかけで既に皮膚にいる一定数のマラセチアが大量に増殖することによって、皮膚が炎症してしまうのが原因です。

なお、マラセチアが増殖するためには脂質が必要で、それを餌に増殖して菌体や菌が分泌する物質が増加し、表皮に炎症を引き起こします。皮膚のどの部分にもいるマラセチア菌は、頭部にも常在しており、毎日皮脂を分泌しているので増殖しやすい箇所といえるでしょう。

また、皮膚の脂質量は体内のホルモンバランスや皮膚の環境の変化によるため、増えるきっかけは人それぞれです。

脂漏性皮膚炎の症状

脂漏部位(※1)に紅斑と鱗屑が出現する疾患で、かゆみは伴いません。

また、脂漏性皮膚炎には新生児期から乳児期にみられる「乳児型」と、思春期以降の成人にみられる「成人型」があります。

※1 脂漏部位:頭皮や眉毛部、眉間、額、鼻唇溝(法令線部分)、耳、耳の後部、わきの下のくぼんだ箇所、前胸部中央、臍部、陰部など。

乳児型脂漏性皮膚炎

黄色のかさぶたのような鱗屑(フケのような状態)が剥がれ落ち、皮膚の赤みが生後1ヶ月頃からみられ、その後1~2ヶ月の間に自然に軽快することが多いです。生後2~3ヶ月過ぎてからは徐々に落ち着いてきて、皮脂の分泌量も減少します。

成人型脂漏性皮膚炎

思春期・青年期以降の成人に発症しやすい症状です。特に中年以降に生じた場合は、淡い紅斑と鱗屑が慢性に経過します。

脂漏性皮膚炎の治療方法

脂漏性皮膚炎の治療は、抗真菌薬の外用が基本です。マラセチア菌を抑える薬や炎症を和らげるステロイドが使用されます。

頭皮における脂漏性皮膚炎の場合、皮脂の分泌やフケなどで頭皮の環境が悪くなってしまい、抜け毛が増えることがあります。その際には抗真菌剤のケトコナゾールが配合されたシャンプーを処方します。

ケトコナゾールについて詳しくはこちらをご覧ください。

薄毛治療におけるケトコナゾールの効果

脂漏性皮膚炎の予防方法

頭部のかゆみやフケなどの症状は、シャンプーなどの洗い残しによるかぶれの可能性も考えられます。直接的な原因ではありませんが、頭皮の環境が悪くなることで皮脂の分泌量が増えてマラセチア菌が増殖してしまうと、脂漏性皮膚炎や粃糠性脱毛症の発症にもつながります。頭皮の環境を整えるためには、日常生活から気を配ることが大切です。

脂漏性皮膚炎の予防1:頭皮や皮膚を清潔に保つ

脂漏性皮膚炎の予防には、毎日の洗浄で清潔を保つことが有効です。皮脂や汚れを丁寧に落とし、菌の増殖を防ぎましょう。そのため、1日の終わりに古くなった皮脂と汚れを洗い流すことによって、新しい清潔な皮脂で皮膚を守ることが出来ます。

ただし、シャンプーや洗顔する時に爪をたてて傷をつけたり、洗い残しがあったりすると炎症する原因になります。ですので、指の腹でマッサージするように洗髪することを心掛け、皮脂を根こそぎ洗い落としすぎないように注意しましょう。

脂漏性皮膚炎の予防2:甘いものや脂っこいものを控える

スイーツやスナック類、揚げ物などの食事が多いと皮脂の分泌量が増えてしまいます。皮脂の分泌する量をコントロールするといわれているビタミンB2やビタミンB6、身体の酸化を防ぐビタミンCを積極的に摂ることで肌のトラブルを予防しましょう。

脂漏性皮膚炎と脱毛症

脂漏性皮膚炎は、間接的に脱毛を引き起こすことがあります。頭皮の炎症により環境が悪化し、毛髪の成長が妨げられるためです。

脂漏性皮膚炎によって頭皮にニキビや炎症が発生すると頭皮のコンディションが悪くなるため、毛髪が正常に成長できなかったり、抜け毛が多くなることで薄毛になる場合があり、この症状をいわゆる脂漏性脱毛症と呼称することがあります。しかし、脂漏性皮膚炎が直接脱毛を引き起こす訳ではないので、実際は脂漏性脱毛症という病名は存在せず、あくまで脂漏性皮膚炎に伴う脱毛症です。

また、AGA(男性型脱毛症)と合併して発症するケースも多くみられ、仮に合併している場合には脂漏性皮膚炎を放置してAGA治療を行っても、頭皮の状態が不安定な場合には薬の効果を引き出すことが出来ませんので、必ず平行して脂漏性皮膚炎の治療を行うことも重要になります。

フケ症や小さな紅斑だったとしても、一定期間治らないようであれば脂漏性皮膚炎を疑い、医師に相談しましょう。

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