AGA治療薬の副作用とは 薬別に異なるリスク

 

現代医療においてAGA治療には様々な治療法や薬が確立されており、年々とその数や手法も増えてきている為、多くの方の薄毛のお悩みという物が解決できるようになってきました。しかし、それと同時に、AGAの治療や薬剤には副作用やリスクが必ず存在することも忘れてはいけません。

AGA(男性型脱毛症)のメカニズムについて詳しくはこちらをご覧ください。

AGAとは?薄毛になるメカニズムや原因と治療法

今回は、内服薬や外用薬など医療機関におけるAGA治療に伴う薬の副作用やリスクに関して、それぞれの治療方法や薬について詳しくどの様な症状の副作用があるか、またどの程度気にするべき物なのかを薬機法に基づいて作成される公文書である添付文章のデータなどを用いて、詳しく解説をしていきます。

Contents

AGA治療の副作用の定義

まず、副作用という言葉の広義な定義は「主作用でない作用」であり、厳密にはその作用が必ずしも人体にとって有害な事象とは限りません。しかし、狭義の副作用の定義は「好ましくない薬の作用」で、一般的に副作用と表現される場合の多くはこちらを示していることが多いでしょう。その為、このページのAGA治療の副作用については好ましくない薬の作用をさしています。

そしてAGA治療法や薬はそれぞれAGAに対しての効果が異なります。それと同時に副作用やリスクも異なることが分かっています。その為、それぞれの治療法や薬に関して副作用やリスクを解説していきたいと思います。

このページではAGA治療に一般的に用いられる「プロペシア(フィナステリド)」「デュタステリド」「ミノキシジル外用薬」「ミノキシジル内服薬」の4つのAGA治療薬の副作用を解説します。

プロペシア(フィナステリド)の副作用とは

2005年に厚生労働省に認可を受けた国内初のAGA治療の内服薬です。有効成分にフィナステリドを配合し、「プロペシア」という製品名で発売されました。現在でもAGA治療における有効な治療薬として処方されているフィナステリドですが、以下の様な副作用があります。

プロペシア(フィナステリド)の添付文書による副作用の記載

プロペシア(有効成分フィナステリド)の添付文書には、48週間の二重盲検比較試験の結果において、安全性評価対象276例中11例(4.0%)に14件の副作用が認められ、主な症状にはリビドー減退23例(1.1%)、勃起機能不全32例(0.7%)等があると明記されています。

なお、二重盲検比較試験とは新薬の効果・有効性を確認するために行われる一般的な治験方法。被験者を2分割し、被験薬と偽薬を投与して比較する。薬剤に対する先入観や評価、体の反応などに客観性を担保するため、医師を含めた知見実施関係者すべてが具体的な薬剤の情報を知らずに行われる試験の事です。

また、使用成績調査(治療薬の販売後、3年間かけて行う医薬品の使用実態調査。副作用の発現状況や品質・有効性の調査が目的で行われる)では、943例中5例(0.5%)に5件の副作用があり、具体的な症状にはリビドー減退2例(0.2%)、肝機能障害2例(0.2%)等が認められています。重要な副作用には、ガイドライン記載の臨床試験と同様、頻度不明ながら肝機能障害が報告されています。

その他の副作用としては、過敏症(蕁麻疹・発疹など)、生殖器における睾丸痛、精液の質低下、また乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症状、めまいなども確認されています。

これらフィナステリドの副作用がどの様な症状なのかいくつか具体例を解説していきます。

プロペシア(フィナステリド)の副作用1:リビドー減退

性欲が減少すること。原因には心理的要因(ストレス等)、薬剤の副作用、テストステロンの血中濃度が低いことなどがあげられます。

プロペシア(フィナステリド)の副作用2:副作用:勃起機能不全

EDとも呼ばれ性行為において勃起することおよび十分な期間の維持ができない状態が続くこと。症状の現れ方にはいくつかのケースがあり、有病率は年齢に比例して高くなるといわれ、 特に高齢になるほど増加し60歳以上では2人に1人がEDであるデータもあります。

プロペシア(フィナステリド)の副作用3:肝機能障害

何らかの原因で肝臓が炎症が起こり障害が起こる状態。肝細胞が壊されるため、血液検査で肝機能の異常値を示します。血液検査で主にAST、ALT、γGTP、ALP、LDH、ビリルビン等が高くなり、検査数値が高いほどその障害の程度は高度ということになります。初期には自覚症状がほとんどないた為、心配な場合は血液検査などで適時チェックを受ける必要があります。

日本皮膚科学会のプロペシア(フィナステリド)の副作用報告

日本皮膚科学会が発行する「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」にはフィナステリド服用における副作用の内容が記載されています。

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(以下「ガイドライン」と表記)について詳しくはこちらでご覧ください。

フィナステリド(1mg/日)を用いた374名の日本人男性被験者を対象とした観察期間2年間の非ランダム化比較試験において、性機能に関する副作用はなく、重要な副作用としてまれに肝機能障害があらわれています。

フィナステリドについて詳しくはこちらをご覧ください。

プロペシア(フィナステリド)の効果や副作用について

デュタステリドの副作用とは

2015年に厚生労働省から製造販売承認を受けた治療薬です。有効成分デュタステリドを配合し、「ザガーロ」という製品名で販売されています。有効成分フィナステリドを含有するプロペシアに次ぐ治療薬であり、AGAの抑制効果が認められていますが、以下の様な副作用があります。

デュタステリドの添付文書による副作用の記載

デュタステリド承認時の相国際共同試験における結果です。総症例557例(日本人120例を含む)中、95例(17.1%)に臨床検査値異常を含む副作用が確認され、勃起不全24例(4.3%)、リビドー減退22例(3.9%)、精液量減少7例(1.3%)が主要な副作用として報告されています。

上述の試験中で、日本人120例中には臨床検査値異常を含む副作用が報告された症例は14例(11.7%)。主要なものはリビドー減退7例(5.8%)、勃起不全6例(5.0%)、射精障害2例(1.7%)でした。

また、重要な副作用として頻度不明ながら肝機能障害および黄疸が確認されています。

その他の副作用としては、過敏症(蕁麻疹、アレルギー反応など)、頭痛、めまいといった精神神経系の症状、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)、多毛症、腹痛・下痢などの消化器系の症状などが認められています。

これらデュタステリドの副作用がどの様な症状なのかいくつか具体例を解説していきます。

デュタステリドの副作用1:リビドー減退

性欲が減少すること。原因には心理的要因(ストレス等)、薬剤の副作用、テストステロンの血中濃度が低いことなどがあげられます。

デュタステリドの副作用2:勃起機能不全

EDとも呼ばれ性行為において勃起することおよび十分な期間の維持ができない状態が続くこと。症状の現れ方にはいくつかのケースがあり、有病率は年齢に比例して高くなるといわれ、 特に高齢になるほど増加し60歳以上では2人に1人がEDであるデータもあります。

デュタステリドの副作用3:射精障害

勃起には大きな問題は見られないが正常な射精の行えない症状のことを指します。早漏、遅漏、膣内射精障害も射精障害に含まれる症状です。これらは男性不妊症にも該当する症状とされています。

デュタステリドの副作用4:肝機能障害

何らかの原因で肝臓が炎症が起こり障害が起こる状態。肝細胞が壊されるため、血液検査で肝機能の異常値を示します。血液検査で主にAST、ALT、γGTP、ALP、LDH、ビリルビン等が高くなり、検査数値が高いほどその障害の程度は高度ということになります。初期には自覚症状がほとんどないた為、心配な場合は血液検査などで適時チェックを受ける必要があります。

日本皮膚科学会のデュタステリドの副作用報告

日本皮膚科学会が発行する「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」にはデュタステリド服用における副作用の内容が記載されています。

国内非ランダム化試験(120例、52週間)では、リビドー減少8.3%、インポテンツ11.7%、 射精障害5.0%の副作用が認められ、比較的高率であったと結論づけられています。

デュタステリド内服薬について詳しくはこちらをご覧ください。

ミノキシジル外用薬の副作用とは

頭皮に直接塗布することによって発毛を促進する治療薬です。「降圧剤」として開発された後に発毛剤としての効果が認められ、日本では1999年に大正製薬から「リアップ」という製品名で発売されています。

ミノキシジル外用薬は一般用医薬品として認可されている治療薬であり、第一類医薬品に分類されています。フィナステリドやデュタステリドと異なり、薬剤師がいる薬局薬店でも購入することができますが、以下の様な副作用があります。

ミノキシジル外用薬の添付文書による副作用の記載

ミノキシジル外用薬により起こり得る副作用が下記の通り関係部位ごとにまとめられています。

関係部位 副作用
皮膚 頭皮の発疹
精神神経系 頭痛,気が遠くなる,めまい
循環器 胸の痛み,心拍が速くなる
代謝系 原因のわからない急激な体重増加,手足のむくみ ※頭皮以外にあらわれることもあり。

これらミノキシジル外用薬がどの様な症状なのかいくつか具体例を解説していきます。

ミノキシジル外用薬の副作用1:頭皮の発疹

頭皮に発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感等等の症状が現れる場合があります。

ミノキシジル外用薬の副作用2:頭痛

後頭部から首にかけて頭全体に、頭重感や締めつけられるような痛みを感じる。 ときには肩こり・耳鳴り・目の疲れ・めまいなどを伴う痛みがあります。

ミノキシジル外用薬の副作用3:むくみ

体の部位が腫れる症状を指し、腫脹(しゅちょう)とも呼ばれます。血液の量が増加して膨らむことをいい、赤くなったり、熱をもっているように感じたり、痛みを伴う場合もあります。

日本皮膚科学会のミノキシジル外用薬の副作用報告

ミノキシジル外用薬の副作用として、2%および 5%のミノキシジル液を比較した393名の男性被験者対象の、観察期間48週ランダム化比較試験の内容が報告されています。結果として、瘙痒、接触皮膚炎といった皮膚症状の出現率は、濃度5%ミノキシジルで6%の出現、濃度2%ミノキシジルで2%の出現が確認されています。また、※男女共通の有害事象として紅斑、落屑、毛包炎、顔面の多毛なども認められています。

※(臨床および比較は女性を対象として行われた試験もありますが、国内で発売されている濃度5%の外用薬は男性用であり、女性は濃度1%の外用薬が推奨されています)

ミノキシジル外用薬について詳しくはこちらをご覧ください。

ミノキシジル外用薬の効果や副作用について

ミノキシジル内服薬の副作用とは

ミノキシジル外用薬と同じ有効成分であるミノキシジルを内服するタイプのAGA治療薬です。基本的な発毛メカニズムは外用薬と同じですが、頭皮に塗布する外用薬に比べ、体内から作用するミノキシジル内服薬は効果が高いと考えられています。

ミノキシジル内服薬の添付文書による副作用の記載

ミノキシジル内服薬は厚生労働省未認可の薬剤であるため、日本語の添付文書はありません。しかし、医師の判断で処方することは可能であり、AGAに対する効果も認められています。国内における副作用の報告には多毛や外用薬と同様に手足のむくみなどが確認されています。

また、薬の副作用ではありませんがミノキシジルを用いたAGA治療には初期脱毛という特徴的な症状が現れます。

初期脱毛について詳しくはこちらをご覧ください。

AGA治療で初期脱毛が起きる原因やメカニズムとは

日本皮膚科学会のミノキシジル内服薬の副作用報告

多毛症以外のミノキシジル内服薬の副作用の報告は少なく,内服用製剤の添付文書中の市販後調査欄に,胸痛,心拍数増加,動悸,息切れ,呼吸困難,うっ血性心不全,むくみや体重増加などの重大な心血管系障害が生じると記載があり、服用する場合には医師の診察による処方及び経過観察が非常に重要です。

ミノキシジル内服薬について詳しくはこちらをご覧ください。

ミノキシジル内服薬の効果や副作用について

AGA治療で副作用のリスクを減らす為に

この様にAGA治療で用いられる薬には、治療効果を得られる反面で様々な副作用があることが分かっています。では、これらの副作用のリスクを減らす為に重要なことは下記の3点です。

AGAで副作用のリスクを軽減する方法1:個人輸入や製造元の不明な海外製薬剤を使わない

大前提として個人輸入や海外製薬剤でAGA治療薬を仕入れる場合には、そもそもその薬が本物か不明であるという点から、単純な薬の副作用以上のリスクが常に付きまといます。また、日本国内で医薬品医療機器等法を遵守して販売等されている医薬品については、重大な健康被害が生じた場合に、その救済を図る公的制度(医薬品副作用被害救済制度)がありますが、個人輸入された医薬品による健康被害については救済対象ではない点にも注意が必要です。

AGAで副作用のリスクを軽減する方法2:定期的な医師との対面による診察

医師により頭皮の状態や体のむくみ、その他の体調不調などの症状を定期的に相談しておくことで、それらの症状がそもそも客観的に不良なのか否か、また仮に不良の場合にもAGA治療による副作用なのかをしっかり把握しながらAGA治療を安心して行うことが出来ます。特にAGA治療を開始して間もない時期は、体調面だけでなくメンタルにも様々な変化が起こる場合もあり、しっかりと医師に直接相談しながらAGA治療を進めることが有効です。

AGAで副作用のリスクを軽減する方法3:定期的な血液検査

AGA治療の副作用の中には、初期段階においては一切症状が現れない物もあります。その為、医療機関での血液検査を定期的に実施することで、検査結果のデータから副作用の予兆を事前に把握することが可能です。特に、他に既に疾患がある場合や、常備薬がある場合にはAGA治療を行う前に、血液検査の結果を基に医師としっかり相談をしましょう。

もしAGA治療で副作用が出た場合の対応とは

AGA治療には多くの種類が存在し、治療法や服用する薬剤によって起こり得る副作用も様々です。用法・容量を守り、医師の処方による治療薬を服用していたとしても、その時の体調などにより副作用の可能性はゼロではありません。

AGA治療を受けている場合は、普段以上に自身の体調や体の変化に気を使う必要があるでしょう。そして、副作用の有無を自身で判断することは危険です。万が一、少しでも異変や違和感を覚えたら、治療や薬剤の服用を中止し掛かりつけの医師に相談及び診察を受けるとが賢明です。

状況に応じて医師に治療薬や治療方法の変更、処方量の調整、経過観察など、適切な処置をしてもらいましょう。

副作用はAGA治療に限ったものではない

AGA治療に関する副作用やリスクについてまとめてきましたが、副作用はAGA治療に限ったものではありません。市販されている風邪薬や頭痛薬など、ほぼすべての薬剤に副作用は存在します。そういった意味では、AGA治療の副作用だけに過敏に反応する必要はありません。

特に厚生労働省で認可されているAGA治療薬は、症状の抑制や発毛の促進に高い水準の根拠があるものばかりであり、安全性も認められています。AGA治療の副作用のリスクは決して高いものではありません。まずは病院やクリニックの医師に相談し、服用を検討してみてはいかがでしょうか。

銀座総合美容クリニックでは「常に患者さん目線でのクリニック運営」「患者満足度のより高いAGAクリニックを目指す」をクリニックの運営理念に掲げ薄毛に悩む患者様と日々真摯に向き合っており、無料カウンセリングを対面・オンラインともに常時承っております。


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参考:公益社団法人「日本皮膚科学会」
参考:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
参考:プロペシア錠0.2mg/同錠1.0mg 添付文章
参考:5α還元酵素1型/2型阻害薬 男性型脱毛症治療薬 添付文章
参考:ミノキシジルローション5%「JG」 – PMDA 添付文章
参考:医薬品等を海外から購入しようとされる方へ |厚生労働省

記事の監修医師

正木 健太郎銀座総合美容クリニック 院長
【略歴】
・平成14年 岡山大学医学部卒
・平成20年 銀座総合美容クリニック 開院
【所属学会】
・日本形成外科学会 正会員
・日本臨床毛髪学会 正会員
・日本再生医療学会 正会員
・日本美容外科医師会 正会員

監修医師の詳細情報